2018年4月12日木曜日

コアスタッフ紹介 おのD


みなさんこんにちは。第17回きみっしょんの事務局長を務めることになりました。
「おのD」こと小野寺です。根暗なのに局長って大丈夫かなあ。。。
国際ワークショップでインタビューを受けた時の写真です。
営業スマイル中です。いつもはもっと地味な子です。


[自己紹介]
僕が所属するのは総合研究大学院大学といって、大学院課程のみを持つちょっと変わった大学です。ざっくり言うと、研究者を育てることに特化した学校だと思ってください。研究室は、太陽系科学研究系の田中智研に所属しています(https://planetb.sci.isas.jaxa.jp/luna/index.html)。
趣味はプラネタリウム読書です。
プラネタリウムは見るだけではなく、投影するのも好きです(某博物館で投影経験有り)。ちゃんと学芸員の資格も持っているので、今すぐにでも博物館で働けます!星座解説は、止められなければ、3時間ぐらいは普通にできますよ笑。好きな天体は色々ありますが、初めて望遠鏡を通して見た天体であるオリオン大星雲(M42)ですかね。今まさに新しい星たちが誕生している場所で、とても神秘的な天体だと思います。
高校生の時は、文系だったこともあり、本を読むのも結構好きです。最近はジュール・ベルヌの「月世界へ行く」を読んでいます。プラネタリウムで話すネタになりそうです。あとは、数学を題材にした本がマイブームですかね。「青の数学」や「はじめアルゴリズム」なんかがオススメです。「数学ガール」も読みたいけど、ちょっとお高めで手が届いていません。。。
 
[研究紹介]
元々銀河の形成に関する研究がしたいと思い、大学に入りました。しかし、学部2年生の時にNASAに訪れたことがきっかけとなり、月の研究をしたいと思うようになりました。アポロ計画に影響されたんでしょうね(図1)。来年は人類初の月面着陸から50年です!ちなみに今年はアポロ17号から45周年ですね。この前参加したヒューストンでの学会にアポロ17号の宇宙飛行士ジャック・シュミットさんが来てました!最初は気づかなかったけど、実は近くに座っていたという。。。びっくりしました。今でも現役バリバリの研究者です。
図1. サターンVロケット(左)とアポロ宇宙飛行士が持ち帰った月の石(右)
NASAでは、アポロ計画で使われたロケットや管制室、宇宙飛行士の訓練施設などを見てきました。中でもお気に入りは、写真の二つです。特に月の石(右)は、アポロのリターンサンプルを実際に触ることができるので、ヒューストンを訪問する際は、絶対にチェックしてください!
現在、僕は、月の内部構造を明らかにするという研究をやっています。天体の内部構造は、その天体の起源と進化を反映した構造になっています。簡単にいうと、月の内部構造を調べ、どうすればそういう構造になりますか?ということを考えることで、月の起源と進化を推定するといった感じです。
では天体の中身を知るにはどういう方法があるのでしょうか?
答えとしては、熱・重力・電磁波・地震波等を使った方法が考えられますが、僕の研究では地震波を使って内部構造の推定を行っています。日本人の感覚からすれば、「地震=自然災害」、「地震学者=防災・地震予知を考える人」みたいなイメージがあるかもしれません。しかし、本来、地震学は地球の内部構造を決めることに焦点をおいた学問なのです。地震波を使って内部構造をどうやって調べるのかについてはここでは割愛しますが、原理としてはスイカを叩いて中身が熟しているかどうか確かめるアレを想像してもらえば良いかと思います。音(波の周波数)が高ければ中身はまだ硬いし、低ければ熟しているといった感じですね。
地球では地震波を使って中身を推定してきましたが、月はどうなんでしょうか?
実は月でも地震は起きていて、月震(げっしん)と呼ばれています。アポロ計画(1969-1972)で月面に地震計が置かれたことで、その存在が明らかになり、8年間ほどの観測で約12,000の月震が観測されました。月の地震と言ってもそのメカニズムは地球とは大きく異なっており、そのほとんどが未だ解明されていません(そこも面白いところではあります)。ともあれ、月震データがあれば月の内部を探ることはできます。
あれ?でも50年前に取られたデータなんだからいろんな人がもう解析しているんじゃないの?と思った人!鋭いです!その通りなのですが、実はまだ月の内部構造はよくわかっていないのが現状なんです!月震のデータはたくさんありますが、データのクオリティーが低く、精度良く内部構造を決められないというのが研究している人たちの意見です。
そこで、僕の研究では、かぐややLunar Reconnaissance Orbiter などの最近の月探査機のデータとアポロの月震データを組み合わせることで、過去の研究よりも精度良く内部構造を決めるといったことや、PC上に月の構造を読み込んで月震波がどのように伝わるのか数値シミュレーションを行ったりしています。最近の僕の研究で、月の小さな地形でも月震波のエネルギー輸送に大きな影響を与えることがわかってきました(図2)。
図2. 月の地形が月震波伝搬に与える影響
左が地形の影響を考慮していない場合、右が地形の影響を考慮した場合です。赤い波はP波(縦波)、緑がS波(横波)です。地形の有無によって、波の振る舞い方が大きく異なるのがわかると思います。


現在、田中智研では新しく月に地震計を設置するべく、APPROACHという計画を提案しています。この計画では、地震計や熱流量計を搭載したペネトレーターと呼ばれる槍型の機器を軌道から落下させ、月につき刺して観測を行います(図3)。ペネトレーターは宇宙兄弟にも出てきているので、知っている人もいるのではないでしょうか。ペネトレーターは月だけではなく、他の天体にも応用が可能なので、今後が楽しみな技術だと思います。APPROACHの応援をよろしくお願いします!


図3. ペネトレーターを用いた月震と熱流量観測のイメージ図
APPROACHでは、主に隕石衝突で発生する月震を用いて、月の地殻構造を決定することを大きな目標としています。
[意気込み]


事務局のお仕事としては、
高校生のみなさんが宇宙研で快適に過ごせるようにサポートすること
が最大の役割だと考えています。
参加者のみなさんには、ミッション作成に全力で取り組んでもらいたいと思っているので、こちらも最高の環境を提供できるように努めます!


あと、高校生といえば、将来のことをどうしても考えてしまいますよね。僕が高校生の時は、進路選択に頭を悩ませていた記憶があります。でも、色々な所に行って、たくさんの人と話したことで視野が広がり、最終的には文系から理系に乗り換えて現在に至っています。きみっしょんスタッフには、いろいろな人がいるので、気軽に話しかけてみてください。きっと進路選択の幅が広がると思います。
僕自体は元々教育学部で学芸員の資格も持っているので、教員になりたい人博物館で働きたい人については詳しいお話ができるかと思います。


それでは、きみっしょん当日にお会いできるのを心待ちにしています!


おのD

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。